HNDレポ:【2018.12.20 ノートルダムの鐘 名古屋】マチネ

【注意】この記事では、劇団四季ノートルダムの鐘のネタバレを含んでいます。

 

 

 

私、個人の感想です。

偏りや、個人的解釈を多く含んでいます。

ご了承下さい。


※このブログでのレポートの書き方の暗黙の了解は、別の記事にまとめました。今日の記事の最後に、リンクを貼ってあります。
※記事本文の後に、この日のキャストさんの一覧を載せています。

 

この日はトークイベントがありました!!
そちらは別記事にて…!


HNDイベントレポ:【2018.12.20 ノートルダムの鐘 名古屋】トークイベント - ひまわりの花の下で

※観た順番は、マチネ公演→トークイベント、です。

 

名古屋公演での…つまり、新演出での「ノートルダムの鐘」にもだいぶ慣れて来たなぁと思っていた今回の観劇には、大きな変化が。


川口竜也さんが降臨されました!


以前、観劇に詳しい方とのお話の中で「四季内部の俳優さんと外部の俳優さんでは、お芝居に対する考えが違う。四季の人が演じることには、それはそれで良さがあり、特別なことではあるけれど、外部の俳優さんが入られると、ものすごい化学変化が起こる。」といったことを聞きました。


私にとって、これが2回目となる川口フロロー様の観劇。
1回目を拝見した時、先ほどのお話を、身をもって体感することになったことを鮮明に覚えています。

今日はどんな変化が起こるのか、と、なんだか緊張しながら客席に着いたのですが……

 

いやぁ、もう、すごかったんです!


ひとつひとつをレポート(というか、【記録】しか書けませんが……)する前に、全体的な印象を。

 

幕間の私の叫び

ちょ、待て………
なんだ今日の大聖堂は………
燃え尽きるとか粉砕されるとかを越えて、異次元空間にねじ込まれたのか?

川口さんが……とか達郎さんが……のレベルを越えて、カンパニー全体がめちゃくちゃ異次元なんですけど今日……

情報量多過ぎて爆発する

 

終演後、そしてイベント後の私の叫び

いやぁ……
たつたつはすごかった……

ウワサには聞いてたけど、想像の500倍すごかった……

今日、俳優さんご自身もおっしゃってたけど、相手役との相乗効果でお芝居がどんどん深化して、どえらいことになってた………

※たつたつ=達郎×竜也、つまり、飯田達郎さんのカジモドと川口竜也さんのフロローの組み合わせのこと

 

この作品の主人公は誰なのか。
カジモドだと思ってたけど、今回はフロローが主役だったのでは?と思うくらいにフロローの変化が印象に残りました。
ノートルダムの鐘で誰が主人公か、って話を真面目にし出すと、めちゃくちゃ沼なので、今のこの発言は本当に表面的な意味です。物語の大筋として、いちばん芯になるのは誰か、ってくらいの意味の主人公。)
私自身は、自他共に認めるカジモド推しなので、普段はカジモドを中心に世界を見ているし、カジモドの心の変化に同調して自分の心も上がったり下がったりします。


しかし今回は。
フロローの振り幅の大きさに、そして、それに振り回される周りのキャラクターにつられて、心の上下が大混乱しました。

フロロー目線にならざるを得ないくらい引っ張られたかと思ったら、カジモドの絶望に波長がピッタリ合ってドーンと落ちたり、その直後にまたフロローのどうしようもない葛藤の渦の中に引きずり込まれたり。

 

いやぁ……疲れました。
こんなに疲れた観劇は久しぶりだな、って感じました。

なぜ疲れたかって、自分の心がジェットコースターのように上下左右に振り回されたから。
しかも、タワーオブテラーのように垂直落下、垂直上昇もあったし、レイジングスピリッツのように一回転もあった気がする。

 

カーテンコール終わって明るい客電に晒された時、本当にゼェゼェ息してたし、頭がクラクラして、持ち物をまとめることすら困難なくらい。

 

どれだけすごかったか、延々と語り続けてしまいそうなので、このへんで、レポート(記録)を……


■シーン別

  • The Bells of Notre Dame

◇会衆ひとりひとりの役が決まっていくとき、まだ役の決まっていない会衆は隣や近くにいる会衆と顔を合わせて笑いあったりしていました。

あの雰囲気の中なので、なんとなく、みなさんポーカーフェイスで、どちらかというと暗めの厳しい表情のままでいらっしゃるのかなと思っていたんですが、結構にこやかに、「あ、あの人が今日はあの役をやるんだってさ!」って感じのやり取りをされていました。

 

川口大助祭の説教がゆっくりに聴こえたんです。

音楽の中でのセリフだから、他の大助祭とそんなに差はないと思うんですが、とてもゆっくりと、説教を聞きに来た信者(←私たち、観客)の心の底まで染み渡るように抑揚をつけて離されているような。

ですので、いつもここは「説教を聞きに来たな~」って感じてはいましたが、この日はマジで「あぁ、私は説教を聞きに来た。ありがたいお言葉だ。」って、本当に信者になった気分になりました。


◇クロードは真面目に教えに従い精進するけれど、ジェアンは勉強ギライのシーン。
上手でひざまづいた川口クロード、ずっと何か言ってました。他のクロードは黙って祈っていらっしゃるイメージ…。

川口クロードは何を暗唱していたんだろう。手は祈りのポーズだったから、本を読んでいるとかではなく、暗唱でした。聖書の暗唱かなぁ?

 

◇手島ジェアン、セクシーですよね!
毎回セクシー度合いが高くなってる気がするんです。
「お誕生日おめでとうクロード」で、酔っぱらってフラフラしながらも手を叩くジェアン、初めて見ました。
ジェアンってキャラ自体は、劇中での登場時間は短いけれど、しっかり「役」としてキャラが立っている手島ジェアン。

 

◇フロローは位を上げていく……のシーン。

今日、初めて、「人間:クロードから大助祭:フロローへの【変身】」だと感じました。人間臭い所もあったクロードが、冷徹ともいえる、厳しい大助祭に【変身】してく…!と。

この時は、うへぇ、変身してるんだわ、このシーンの真意は。

って思っただけでしたが、全編を観終わった今、ここの【変身】の意味はものすごく大きいんだと感じます。フロローの葛藤の源。葛藤や、混乱や、不満や、抑え込んだ感情の原点。自分を捨てて【大助祭たるものこうあるべき】という、クロード自身が持っている大助祭という役を一生演じ続けることを自分に課す、その過程。

 

◇この日も上手からの観劇でしたので、ジェアンとのやり取りを見ている群衆の目の表情が良く見えたんですよ。目の表情だけでなく、その姿勢からもわかりますが、「見たくもないものだけど仕方がないから見てる」みたいな、不機嫌で消極的な表情・姿勢なんですよね。
なんでなんだろう?あの群衆は、あの時、市民なのかな、石像なのかな、それとも、会衆なのかな?

 

◇ジェアンが死ぬシーン。
ジェアンが差し伸べた手を握り、名前を呟くクロード……。
このシーンも、こんなに表現豊かなやり取り、初めて見たな…と思いました。

 

◇赤ん坊(おくるみ)を川に投げようとするシーン。
投げようとした後、泣いてる?
「今度こそ救ってやろう」で声がひっくり返る。それくらい、感極まっている。
「この子を…」…赤ん坊の顔を見る川口フロロー様。泣いてる。
「正しく生きていけるように。」…泣いていた表情がだんだんと硬くなり、そこから感情が消えていく。決意の匂いがし始める。
「私のように」で、完全な決意。私のように、正しく生きさせる。
この時、川口フロロー様が思っている「私」とはどんなものなんでしょうか。
助祭たるものこう生きねばならぬと、厳しく自分を律していたのであろう川口フロロー様は、カジモドにも厳しく生きさせようと、決意している…


◇会衆として登場した達郎さん、髪切った?(←川口フロロー様に圧倒されながらも、結局はこんなことが気になってしまうヲタクの私w)
髪グシャグシャがいつもより激しく感じました。金色の髪が何本か宙に舞っておりましたよ……あぁぁぁぁ( ;∀;)

 

  • Out There

◇今日のお掃除で!!!
大空ガーゴイルさんの髪を、かなり乱暴に拭いた!!!
わしわしわしって。

あらあらあらあら、それ、髪のセット大丈夫かな???ってくらいに。
そこから、肩まで、乱暴にわしわしわしって拭いていったんですよね。

そして、「道化の祭だ!」で、下手側を向いた時に、大空ガーゴイルさんの髪を指さしチェックwww
もう汚れてないかな?だったのか、セット大丈夫だったのかな?だったのかwww

 

◇今日のひとりごと。
「お昼のミサの鐘を鳴らさないといけない」

 

◇イチゴのシーン。
「会話をするには…」で、自分とクロードを指さす達郎さん。
でも、この時点から感じていたんです、フロローのこと、怖いって思ってる?って。
川口フロロー様とのやりとり、ビビってるのでは?って。
ホスチア食べる時とかも、なんとなく表情が硬い。
そして、一番感じたのが、「イチゴをもらったことが嬉しいんでなく、イチゴそのものが嬉しい」ってこと。
他のフロロー様の時は、もちろんイチゴ自体も嬉しいんだけど、「それをご主人様が持ってきてくれた」ってことが嬉しい、ってニュアンスが含まれていると思うんです。
でも今日は、ご主人様のことは恐れ多くて考えられなくて(むしろ、そんな風に考えちゃいけない、みたいな。)、ただただイチゴというものを食べられたことに喜びを表しているような、そんな風に感じました。


◇ジプシーどもが来るぞ、って下を見ながら話す(歌う)シーン
横を通り過ぎる川口フロロー様に触れられて、ビクッとなる達郎カジモド。
下を見ていた川口フロロー様の目線が自分に来るとビビる達郎カジモド。
うん、懐いてはいないね。って確信しました。フロロー様をどういう対象(父親、先生、保護者)として見ているのかはまだわからないけど、とにかく、愛されたい褒められたいなでられたい!って懐いてはいないな、と確信。


◇OTの声の変化がまた進化している…
最初のしゃがれ声から、夢を見始める伸びやかな声のギャップが更に大きくなってる!

 

◇OT内でのガーゴイルとのやり取りが更にハッキリしていて、そして、増えていた!
「まるで気づいてない」って、上手タワー上段にいるガーゴイルに【教えて】いたし、梯子から降りてきたら、上手タワー下段にいる塚田ガーゴイルを、手を叩いて散歩にさそっているし!
あっ、ベンチで「おっとっと」出ました!
外に出る決意をしたんだよって、周りにいるガーゴイルに指さししながら宣言していました。


◇「夢を叶えよう」で、醜い顔を手でなぞり、そして、【捨てた】!!!
「陽ざしの中へ~!!!」手を羽のように広げ、まるで飛んでいるよう。

 

  • Topsy Turvy

◇鞭打たれて、本気で叫ぶ、達郎さん。

オフマイクだけど、「ああぁぁぁぁぁ!!!!!」って声が響き渡る。
その声を聞いて、ビクッっと反応する川口フロロー様。

 

◇川口フロロー様の「やめなさい!!!」の一喝で、街の人が冷めていく「温度の落下」が波紋のように広がるのがハッキリ見えました。

 

◇川口フロロー様、スカーフ、匂わず、持って行った!!!!

 

  • God Help the Outcasts

エスメラルダとフロローのやりとり。
自分は完全に立場が上で、半ば見下した態度で話をしていた川口フロロー様、「自分のして欲しいことを周りにしてあげれば?」という【主】の話が出た途端に、表情が変わる。それまでは、本当は親しく話したいんだけど、どう話せばいいか分からないからとりあえず上から目線で話して、自分のモノにしてやろう。って表情。
【主】の話が出た瞬間、このジプシーと共通点あった!やったぁ!この話なら自分も出来る!って喜んでいるよう。


◇2階に登場した達郎カジモド、今日もバラ窓とお話。
その後、猫が澄まして座る時のような雰囲気で、正座して1階のエスメラルダとフィーバスを見ている。
この日は、2階の達郎さんは、ずっとにゃんこでしたw

 

  • Top of the World

◇今日の隠れ方。
柱に抱きついて、しっかり目をつぶって、息をひそめる。

 

◇今日は、自分を戒める量が多い達郎カジモド。
エスメラルダに、みんな話しかけてくるよって言った後の「そんなの馬鹿みたいだ!」で、めちゃくちゃに自分の頭を叩く。
いつもこの仕草するけれど、この時は特に強めに見えたんです。

 

◇歌の冒頭。エスメラルダが見た街を一緒に見てて、何か見つけて指さした達郎カジモド!

 

ガーゴイルひとりひとりへの絡みが増えたと思いました。
話しかけてみなよ!って励ますガーゴイルひとりひとりに対して、ちゃんと反応してる。声の方向を向いて、それぞれの言葉に対応した表情をして、指さしたり、うなづいたり、払ったり。
そして、歌の最後、エスメラルダが達郎カジモドと同じ手話をやった時に、「エスメラルダがふたりで、ってやってくれたよっ!見た?!!」ってガーゴイルに報告していました!

この日の達郎カジモドの特徴として、「打ち解けるまでは表情が硬い。打ち解けると笑顔いっぱい。その変化が大きい。」と思いました。
いつもはもっとニコニコ度合いが高い気がする。
今日は、硬い表情と柔らかい表情の振り幅が広くて、はっきりしていました。
エスメラルダに対しても、フロローに対しても。

 

性教育前の、エスメラルダとフロローのやり取り。
お前は子どもだ、ある意味では。っていう川口フロロー様にとって、
          子ども=学ぶべき者
って意味を含んでいるような気がしました。
この、「子ども」って言葉はどういう意味で使ってるんだろう?っていつも思うんです。
明らかに性の対象としているエスメラルダに対して、わざわざ「子ども」という言葉を使う。
今日は、未熟だから(私の下で)学ぶべきもの。という風に聞こえました。

 

エスメラルダとのやり取りの中でもくるくると表情が変わる川口フロロー様でしたが、基本は「ドキドキしてるけどそれを隠してポーカーフェイス。」って感じだったけど、「よくもそんなことを!」で一気に表情が崩れて、顔がワナワナしてた…。文字通り、ワナワナ。
そして、それまではゆったりゆっくり動いてたのに、ソワソワうろうろしつつ怒りをぶちまける。
その差が……しんどい…

 

◇「私はお前のよき友人になれる。だが、警告しておこう。私は恐ろしい敵にもなれるのだ。」のシーン。
(個人的に、このセリフにはとても嫌な思い出があって、トラウマなんです…)
の、後の、カジモドが降りてくるところ。
いつも思うのは、あのシーンって、フロローは「エスメラルダにフラれたところをカジモドに見られた」わけじゃないですか。
なんであのタイミングでカジモドが降りてくるのかも謎だけど(一応解釈は持っていますが…)、あの時、フロローはどんな心境でいたのかな、と。そして、カジモドは…。

この日は。
1.フラれるシーン見られた。
→今までカジモドを上から抑えてきた絶対的な自分が、弱い所を見られてしまったので、動揺。

なんとか、権威を失わぬようにせねば。
2.正当化しようとし、いつもの厳しい口調で話そうとする。
3.動揺しているところに、思わぬ言葉を聞く。カジモドは「優しくされた」……!!!
→自分はフラれたのに!カジモドは優しくされたのか?

驚きと嫉妬が一気に爆発しそうになるが、それでは更に弱みを見せることになってしまう…という理性が働いて、その動揺を一瞬で理で抑える。
4.理で抑えながらカジモドより優位に立とうとする
→実際には優しくされたカジモドが羨ましい。ずるい。なんでこいつが。

その気持ちが理を歪ませていく。
5.エスメラルダへの怒りをカジモドにぶつけることになる。

 

フロロー自身もどうしていいかわからないんだなと思いました。
きっと、エスメラルダとのことで自分が怒っているという事実さえ、腹立たしい。
どこにもぶつけられぬ怒りを爆発させながら、絶対に上に立たせてはいけないカジモドを抑え込みに行く。

達郎カジモドは本当にビビってました。
いや、むしろ、達郎さん自身がビビッていたのかと。
「約束しろ!!!!!」で叩かれて、本当に泣いていたもの……

 

  • Tavern Song

◇日浦ジプシーさん、優しいタンバリントス✨
日浦さんの優しい雰囲気大好きなんです!!
そして、そのタンバリンを華麗にジャンピングキャッチする大空ジプシーさん!

日浦さんタンバリン上手!細かい音がキレイに聴こえてきます。

 

  • Heaven's Light

◇最後、手を伸ばす達郎さん……!鐘への挨拶か、天への挨拶か。

 

  • Hellfire

◇出てくるとき、頭を抱えている川口フロロー様。
この日のHFは…フロローの葛藤と混乱が渦巻いている、毒々しいHFでした……

歌が最高にうまい!!のは、もう、周知の事実ですのでわたくしごときが文章にする必要もないわけですが、歌詞のひとことひとことへの感情の起伏が物凄かった。
フロローの葛藤。混乱。あきらめ。正当化。怒り。

そういうものが次々と現れて、ぐるぐるぐるぐると渦巻く。上下に振り回されて、押し付けられ、叩きつけられる感じ。

さんざん混乱するんだけど、
「私の物に(ならないのなら…)」で【決意】したのがわかりました。

 

そして、最後、天をねめる。

参考:
ね・める【睨める】
1 にらむ。
2 警戒して目を付ける。また、憎しみでいきどおる。

まさに。天を、ねめていたのです。

 

  • Esmeralda

◇日浦ルイ11世のビックリ仕方がwww
「いやんっ!!!!」
Σ(O_O;)
思わず客席に笑いが起きましたwww
大好き。

 

◇上手タワーにて。「悪人は罰を…」で川口フロロー様に顎を掴まれて迫られ、マジでビビる達郎カジモド…。

いや、あれは絶対怖い。めっちゃわかるよ、カジモドぉぉぉ( ;∀;)
そして、フロローがいなくなってから、それを石像に話してました。

あぁ、カジモドはフロロー自身の混乱に巻き込まれているな、と。
そんなことを思ったのは初めてでした。

 

  • Flight Into Egypt

◇「(僕が彼女を)助けよう」で魔よけをギュッと握りしめ、抱きしめる達郎カジモド。

 

◇達郎カジモド、フィーバスをガーゴイルの向こう側に隠した後、フロローが上がってくるまで鼻歌歌ってたwww

 

◇何か音がしたが?と聞かれて、友達と話していましたというカジモドに、「ほう、友達と、ねぇ」と言いつつ、上から下まで、周辺をじろじろ見ていた川口フロロー様。
カジモドが言う「友達」を、ジプシーか、エスメラルダか、フィーバスと予想し、その者たちを隠しているのではないかと疑っているのではないかな、と思いました。
こんなこと思ったのも初めて。
今日は初めてが多い……!

 

◇嘘をつくシーン。
そもそも怖いご主人様が、自分を刺すように試してくるのを感じ取っている達郎カジモド。
ご主人様から目を逸らしたいけど、話しかけられたら目を見てしまう。逸らすこともできない。
本当に怖がっていました。


「私は怒っているわけではない」と腕掴まれて、本気で怖がり、身体を硬くして、なんとか逃れようとする達郎カジモド。自由な右手で、掴まれた左手を何度も何度も撫でて、なんとか引き抜こうと試みていました…。

 

◇この日は、どこからそう感じたのか、もうわかんなくなってしまっていますが、とにかく、川口さんと達郎さんだけじゃなくて、カンパニー全体が熱くて、ブースターがMAXでかかっているような状態だったんですけど、フィーバスとカジモドのケンカもめっちゃ熱くて、あんなに全身を使って魔よけを引っ張り合うの、初めて見ました。
壊れてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしたほど。

 

  • The Court of Miracles

◇首から縄をかけられ、「言い残すことは??」ってクロパンに言われて、「えっ、えっ、エスメラルダ~!」って言う達郎さん。このシーン、最近はかなりはっきりエスメラルダ!って言いますよね。

 

  • In a Place of Miracles

◇出ていく準備が整って、出発しようとしているみんなの方に伸ばしてしまう手を叩く達郎カジモド…

 

  • Someday

バスティーユの牢獄。
やってることはえげつないのに、理性の時は勝ち誇っていて、表面は冷静で静かな川口フロロー様。
でも、エスメラルダに正論を言われると崩れていく理。
「ではフィーバスはどうだ」でキレ始める。
さらに浴びせられる、エスメラルダの正論に、崩れていく。
人間を出してしまいそうになるが、崩れ切ってしまうこともできず、力を誇示して形を保とうとする。
捻じれた理しかすがるものがない姿。

 

  • Made of Stone

◇「君らなんかに」の冒頭の部分、ここは今まではメロディに乗せていたけれど、この日はほぼセリフ。
冷たい石のようになったカジモドの心が見えるよう…
同時に、鉛のように煮えたぎってもいる。
氷のように冷たく硬いのに、ぐらぐらと煮えたぎって湯気を立てている心が見えるようでした…

 

◇いつもは、手で払ってガーゴイルを制するんですが、この日は……【声の圧】でガーゴイルを退けました。

 

◇「もうやめてくれ」このへんで、感じていたこと。
心の叫び
もう、これは、【歌】じゃない。
カジモドの心の叫び
私たちは、カジモドの心の叫びを聴いていた。

 

  • Finale

◇もう死んでしまっているエスメラルダにすがろうとするカジモドに【絡みつく】川口フロロー様。
フロローがいちばん【おかしく】なっている。
フロローが発する「聖域」と言う言葉は、完全に浮いていました。
おかしくなっている、狂気の中で発せられる「聖域」という言葉の違和感。

 

◇堕ちながらカジモドに手を伸ばす川口さん

 

エスメラルダを舞台真ん中に横たえたカジモド。
皆が出てきて怒ってる、手で払う。
エスメラルダを守るため?もう誰も信じられないから?
泣いてる達郎さん。

フロリカの姿を見て……自分で自分の頭をなでなで。ここで表情が柔らかくなる。

 

◇「男の骨は砕け散った。粉々に。ハァー。」
手のひらを優しく開く達郎さん。
放ったカジモドの魂を、天まで見送る。


■俳優さん別
本当はここも書きたいんです。
達郎さんのこと。
川口さんのこと。

だけど、受け取ったものがあまりに多くて、言葉がまとまりません。
上から下まで、それこそ、ありとあらゆる感情について、ものすごい量の情報を叩き込まれて、「ことば」というラベルでつなぎ留めておくことなんて出来ないくらいうごめいています。

 

それぐらい、すごかったの。

 

 

 

……今日はここまで。
この日、「今日は千秋楽ですか?」っていうくらいカーテンコールが熱かったんです。
みんな、圧倒されて、拍手を止めることが出来なかったんだと思う。

 

……疲れました。


いつも全力で観ているけど、こんなに全力を使い切ったのは久しぶりでした……

 

今回も、お読みいただき、ありがとうございました✨


本日のキャストさん
カジモド 飯田達郎
フロロー 川口竜也
エスメラルダ 相原 茜
フィーバス 清水大
クロパン 阿部よしつぐ

【男性アンサンブル】
塚田拓也・日浦眞矩・大空卓鵬・川原信弘・高舛裕一・飯村泰志・手島章平・吉田功太郎

【女性アンサンブル】
平木萌子・久居史子・町島智子・原田真理

【男性クワイヤ】
永井崇多宏・馬場明成・奥田直樹・見付祐一・青井緑平・澤村楽人・高井 治・井上隆司

【女性クワイヤ】
宇津木泰子・小川 希・潮﨑亜耶・荒巻くるみ・谷 明実・北野有希依・吉田瑛美・秋山知子

 

このブログでのレポートの書き方の暗黙の了解
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