HNDレポ:【2019.9.25 ノートルダムの鐘 京都】ソワレ

【注意】この記事では、劇団四季ノートルダムの鐘のネタバレを含んでいます。

 

 

 

 

私、個人の感想です。

偏りや、個人的解釈を多く含んでいます。

ご了承下さい

 

※このブログでのレポートの書き方の暗黙の了解は、別の記事にまとめました。今日の記事の最後に、リンクを貼ってあります。
※記事本文の後に、この日のキャストさんの一覧を載せています。

 

 

プリンシパルさんが代わりました~!
地方遠征である京都公演では、どのキャストさんも長期でいらっしゃることが多いように感じます。
代わる時は一気に変わる印象なんですが、今回はカジモドとフロローが代わりました。(そこそこ前にクロパン、ちょっと前にフィーバスも代わっています。)

この、ノートルダムの鐘って作品は、キャストさんが起こす化学反応がとても大きい作品なので、特にプリンシパルさんが代わると大きく印象が変わります。
その中でも、いっちばん影響力の大きいカジモドとフロローが一気に代わったのですっ!!!
しかも………川口フロロー様降臨!!!!!!!
来たよ来たよ……
こわいよ…((( ;゚Д゚)))

その、川口フロロー京都初日を拝見してきましたのでレポートをどどっと書き出しておきます!

 

【メモ】
私の今回の初見さん:

M1立崇なおとさん、M8武藤洸次さん、F1岩城あさみさん


この日の京都初さん:

カジモド金本泰潤さん、フロロー川口竜也さん

 

■シーン別

  • The Bells of Notre Dame

◇初見の立崇会衆さん。ひとことめの「街は目覚め~」………うぉぉぉぉめっちゃええ声!
若いぴちぴちのイケメンお兄さんの立崇さん、もう一気に沼に落ちました。
そして続く守山会衆さんもめっちゃ優しいええ声!

◇川口会衆さんのひとことめ。「クロードフロロー氏の説教を。」で、もうすでに撃ち抜かれた私。背筋にビビッと電気が来る低音、めっちゃええ声やし、うわぁキタぞこれ……っていう迫力。クロードが客席に向かって話すお説教は、それはもう、ものすごい迫力でした。
客席全員固唾をのんで微動だにせずお言葉を聞く姿勢に。

◇クロードは真面目に教えに従い……のシーンで、手を合わせてずっと祈りを唱える川口さん。そのシーンの最後には十字を切る。

デュパン神父へのカーテシー、いつも通り完全に馬鹿にしている手島ジェアン。
そして、この日は下手の端席だったので、引っ張り出されたフロリカの表情を見ることが出来たんですが、ジェアンの腕に守られつつもとても不安そうな表情なんですね。あの時フロリカは何を不安がっていたのか。自分の処遇か、それとも破門と言われてしまったジェアンのことか。

◇赤ん坊を投げ捨てようとしたけれど思いとどまった川口フロロー。声がワナワナ震えて、素の自分の感情が爆発しかかっている。でも、「私のように」のひとことで、我に返る。自分にも他人にも厳しい聖職者の顔に。トーンの変化がとてもハッキリしていて、客席にビリリと緊張が走る。

◇京都の舞台に初登場だった泰潤さん!めっちゃ優しいええ声!優しい!
鐘のロープでびよんびよんする時、めっちゃ高い!うぉぉぉい、って心配になるくらい高かったですよ。

 

  • Out There

◇「歌って、僕の鐘たち!」って言いながら、指揮者のように指揮を振る泰潤カジモド!か、か、か、可愛い……

◇今日のお掃除。
マリーをごしごし。手でポンポン。
M3ゴイルに布巾でバイバイってしてから、街を見に端っこへ。

◇フロローが来ると、視線が完全にご主人様にロックオンになる泰潤カジモド。街が気になろうが、ご主人様がカゴをベンチに置こうが、とにかくご主人様の目を見て離れない。
今までガーゴイルと楽しく話していたけど、ご主人様が登場したら、一瞬で集中力の全てがご主人様に向く。ご主人様に「誰と話していたのかね」と迫られると、どんどん後ずさりする泰潤カジモド。「話すには二人の人間が必要だ」と叱られると、自分の頭を力いっぱい叩いてしまう。あぁ、この子の世界はご主人様が全てなんだな、とわかるやり取りでした。

◇イチゴに飛びつこうとして、叱られた泰潤カジモド。
ぶるぶる震えてる!曲がって浮かせている右足も、手も、ぶるぶる震えてた。
でも、イチゴを食べて、にっこり笑う。そのギャップがカジモドの感情の起伏を際立たせてた。

◇「聖アフロディジアスだ!」と聖人の名前を教える時、自分の唇を指さす川口フロロー。新しい言葉を覚える時、こうやってひとつひとつ教えてきたんだろうな、って思いました。

◇OTの歌の中で。
「どんなに素敵だろう」ってフレーズで、一瞬ひるんだ泰潤カジモド。
何にひるんだんだろう?あの瞬間、窓でも開けたのかな?そしたら眩しかったのかな??

◇ご主人様がいる時はご主人様しか見ていない泰潤カジモドだけど、ご主人様がいないときは周りの石像にとってもフレンドリーになる。めっちゃ話しかけるし、ひとりひとりにちゃんと目線を向ける。OTでタワーに登る時なんか、もう、全員に話しかけながら登ってく。そこにいる石像にもだけど、そこにはいない(私たちからは見えていない)人にもめっちゃ話しかける。だから客席にも話しかけてくれるので、歌を聴きながらニッコリしちゃう。
泰潤カジモドは絶対に人好き。人が好きで、絶対に友達を大切にすると思う。

◇赤ケープを受け取る直前、「夢を叶えよう」って言いながら、マリーの舌にちょんって触る泰潤カジモド✨

 

  • Rest and Recreation

◇照明備忘録
フィーバスが戦場を回想してるシーンも赤い照明。真っ赤というよりは濃いオレンジだけど……
※前回の観劇の時に、その時中心になっている人物が自分の思考と向き合っているシーンで、照明が真っ赤になるような気がするな、と考察。

 

  • Into Notre Dame

◇照明備忘録
フロローとエスメラルダのやり取りの時も照明は真っ赤。ここから先、GHが終わるまでずっと赤い。
GHの最初の讃美歌は「正午のミサ」の讃美歌だから、夕方ってことはない。だから太陽がオレンジってわけじゃないはず。この時のバラ窓は青い。

 

  • God Help the Outcasts

◇フォーメーション備忘録
燭台のグレーローブさんの並び。
??  ??      ??
   M7      M4
  M5        M2
F2    エスメ    F1

◇燭台の会衆さんが信者になって歌に参加し、最後にアーメンって言うとき、2階にいた泰潤カジモドも一緒に十字を切っていた!

 

  • Top of the World

ガーゴイルの表情変化備忘録
・隠れなきゃ!ってドタバタして、柵に隠れた時→「やっべー!」
エスメラルダが話しかけてきたとき→値踏みするような表情、信じていいのか?この人は?
→→この時、カジモドは嬉しそうなんだよね。ガーゴイルの表情はカジモドの気持ちと同調しているのかなって思ったけど、カジモドが嬉しそうなときも、ガーゴイルは微妙な表情をしている。むしろ、感情が消えてしまったような、そんな表情にも見える。カジモドの心とぴったり同調しているっていうわけではなさそう。
エスメラルダが歌い出す→一部のガーゴイルの表情が和らぐ。でも全員じゃない。睨みつけるような、そんな表情の人もいる。
・カジモドに話しかけなよって鼓舞するところ→全員が笑っているわけじゃない。話しかけてる人は笑顔の人もいるけど、ポーカーフェイスの人もいる。
・歌が終わって、カジモドが「マリー!」って嬉しそうに大騒ぎする→ようやくみんな笑顔になる。
・フロローが上がってくる→表情が一変する。怒ってるように睨みつける人、表情から感情が消える人。ここまでは、全員カジモドを見ていたんだけど、フロローが上がってきてからはカジモド、フロロー、エスメラルダをバラバラに見ている感じ。

◇照明備忘録
性教育の時の照明は青白い。月の光のような?エスメがいる時は黄色い太陽色だったのに、エスメが去ると青白い照明に変わる。

性教育後、アンサンブルさんが出てきて「エスメラルダ……」って囁き始めると耳を押さえる川口フロロー。エスメラルダのことを考えるなって言いながら、川口フロローの耳には幻聴のように彼女の名前が響いていて、もう、考えを押さえることが出来なくなってるんだね。

 

  • Tavern Song

◇佐久間フィーバスと一緒にいるとちっちゃく見えちゃう立崇フレデリックwww
佐久間さんがでかすぎるのよねwww

 

  • Heaven's Light

◇階段に乗ってはけるとき、マリーの舌に優しくタッチ!

 

  • Hellfire

◇照明備忘録
「地獄の」でスポットが強くなる

 

  • Flight Into Egypt

◇聖アフロ様の首落ち備忘録
最後の首落ち
→下手にはけたあと、「永遠に【いつ】までも」で落ちる
→フィーバスの「誰」で戻して、去る。ちゃんと首をキュキュッとして戻してたw

◇フィーバスに魔除けを取られて怒る泰潤カジモド、ベンチを振りかざして「うあ゛あ゛っ💢」って唸るけど首をフリフリして(殴るのは)やめた。自問自答、えらい!ってなった。なんだろう、この、母性本能をくすぐる感じはw

 

  • The Court of Miracles

◇演出備忘録
カジモドが首をかけるロープを持っているのがフロリカ役のF1という……!ああああああああ。
(フィーバスのはF2)

 

  • In a Place of Miracles

◇「何かが生まれた」で胸に手をやる佐久間フィーバス!!!!胸に、何かが、愛が、生まれたんだ……ね!

 

  • Made of Stone

◇石像ひとりひとりに語りかけていく泰潤カジモド。自己完結型の怒りではない。ひとりひとりに、なぜ怒っているかを説明するように語りかけていく。ここ、石像はイマジナリーフレンドであって、自分の心が具現化しているものだと解釈するとしたら、泰潤カジモドは自分の中にある感情ひとつひとつをそれぞれ押し込めて、封印していってるんだろうかと思った。自分の中に湧いてくる感情をひとつずつ潰して、感情を消して石になる……。感情(石像)への攻撃の最後、「楽だろうか」で、「楽だろうかぁぁぁぁぁぁぁ、あぁぁぁぁぁ!」とフレーズを切った泰潤カジモド。2フレーズ目は完全に石像を【責めて】た。自分の中に持ってしまった感情というやつを責めて、怪物である自分は石のように生きていくしかないんだという、怒りとか絶望とかあきらめとか……
「閉ざして~~~」は悲しそう。
最後、頭を抱えてから……床に倒れ込む。「ドン!!!!」って音がするくらい激しい倒れ込み。

 

■俳優さん別

  • 金本泰潤さん

泰潤カジモドの私の印象:
優しい、純粋。 美しい←new!!
泰潤カジモドはひとりひとりに一生懸命関わる感じがあるんですよね。石像ひとりひとりにも、そしてフロロー様やエスメラルダなどの人間ひとりひとりにも。視界は狭い感じがします。気持ちがそれることはなく、今対面している人に対して丁寧に、そして最大の愛情をもって接する感じがするんです。(だから大型犬って言われるのかも(^^))
泰潤さんご自身がそういう素敵なお人柄なのかなって思いました。とても丁寧で、真摯な方なのかなって。
カジモドの性格の表現として、よく幼さが取り上げられますが、泰潤カジモドの人懐っこさは幼いってイメージじゃないんだよなぁ。もう、根っから人懐っこいし、人を大切にする感じがあるの。石像からも、絶対愛されてるよね、って思う。どのカジモドさんも石像には愛されてると思うけど、その愛され方が、もう、全面的に「あいつはいい子だからさ」っていう感じ。応援したくなるとか、支えたくなるとか、そんなことを全部超越しちゃって、「もうさー、あいつはさー、いい子だからもー」ってニコニコしちゃうような。そんな愛され方。
歌声も優しくて、本当に大好きだなって思いました!

 

  • 川口竜也さん

あれっ、マイルドになった??という印象が残った今回。
前回は名古屋、いやぁそれはもう、もの凄かったんですよ、達郎さんが「この人は僕を半分殺しに来てる」ってイベントで言っちゃうくらいの勢いで。
その衝撃を予想しての京都初日を拝見したんですが、あれ?マイルド川口フロロー?って思いまして。
そしたらご自身がTwitterでこのようにおっしゃっていました。

き、緊張されていたんですね?!もちろんそんな風には見えず、今回は今回で完璧な川口フロロー様であったわけですが、京都でもここからさらにエンジンがかかって加速していかれるのかなと期待しております。
川口さんなりに作り直したフロロー様ということですが、私の受け取った印象からだと、暴走していく狂気が、名古屋の【動】から京都は【静】に変化したのかなという感じがしました。静というひとことだけでは表しにくいんですが、その中には優しさや、少し母性にも通じるようなカジモドへの愛情も見えた気がします。でもその愛情に戸惑っている感じ。自分の中にある母性のような優しい感情に戸惑っているような。結局、それを理性というか理屈で抑えちゃうんだよな、って解釈を私は持ちました。
前回拝見した時から持っている印象なんですが、川口フロロー様は「聖職者はこうあるべき」っていう姿を演じて生きている気がするんです。その役を演じている素の人間としてのクロードはとても臆病で、壊れやすい繊細さに恐怖している。その、素の自分を見られてしまうと暴走したようにそれを隠す。名古屋では素のクロードが持っていたのは自分自身への気持ち(臆病さや、弱い自分への絶望)が99%だったんですが、京都では自分自身への気持ちに加え、他者への愛情が加わった気がしました。愛情なんて持ちたくないと思っているのに湧いてしまう愛情。すっごい嫌なんだ、愛情なんか持ってることは。でも湧いちゃう。そんなことを私は感じた、川口フロロー様京都初日の観劇でした。

 

 

……今日はここまで。
今回も、お読みいただき、ありがとうございました✨

 

本日のキャストさん(敬称略)
カジモド 金本泰潤
フロロー 川口竜也
エスメラルダ 岡村美南
フィーバス 佐久間 仁
クロパン 阿部よしつぐ

【男性アンサンブル】
立崇なおと 山田充人 大空卓鵬 賀山祐介 高舛裕一 平山信二  手島章平 武藤洸次

【女性アンサンブル】
岩城あさみ 守山ちひろ 吉田絢香 原田真理

【男性クワイヤ(聖歌隊)】
馬場明成 永井崇多宏 見付祐一 白山博基 青井緑平 澤村楽人 平良交一 飯村泰志

【女性クワイヤ(聖歌隊)】
宇津木泰子 河村 彩 高居洋子 瀧本真己 秋山知子 早水小夜子 織笠里佳子 吉田瑛美

 

このブログでのレポートの書き方の暗黙の了解
https://naomi-loves-math.hatenablog.com/entry/2018/12/08/021344